ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ

新製品情報はもちろん、機材のテクニカルガイドや、webショップには掲載できないブログだけの限定情報など、裏表織り交ぜてぶっちゃけます!

ZWO-木星ムービーをスタック処理してみました!

2日前の5月30日のブログでご紹介した木星の撮影生データ(ムービー)からスタック編集処理して静止画像を生成してみました。ZWO製ASI174MCにて撮影。

がちがちの処理を加えたわけではなく、ごくごく一般的なパラメータ設定により20分ほどで得られた静止画像です。もっと時間をかけて処理を追い込めば細部の模様が鮮明に現われてくると思います!

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画像処理ステップ:「Autostakkert!2」にて1000フレームから70%を自動抽出してスタック処理 ⇒ 「RegiStax6」にてウェーブレット(画像協調)処理 ⇒ 「StellaImage7」にてシャープ処理

 

ほんとうは「ASI174MC」で惑星状星雲M57やM27を狙っていたのですが、春がすみが広がってしまい、急遽木星を撮影しました。できればピクセルサイズがより小さい「ASI178MC」を準備していたらなぁと。。。

6月15日にはこんどは土星も衝を迎えるので、この夏は是非とも惑星撮影にチャレンジしてみませんか!

ZWO-撮影生データをお見せしちゃいます!

KYOEIスタッフが埼玉県志木市の住宅街にて撮影した木星の生静止画像と生ムービー(10秒)を撮影情報付きでお見せいたします。

撮影したCMOSカメラの機種は「ASI174MC」、望遠鏡は口径300mm/f8リッチークレチアン、ノータッチガイド、ダークフレーム減算なし、露出0.0031秒、1枚画像(静止画)、5月19日20時50分撮影。

静止画像

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写真左:画像処理無し 写真右:トーンカーブ/明るさ/コントラスト調整のみ

撮影情報:[ZWO ASI174MC]
Pan=568 Tilt=308 Output Format=PNG files (*.png) Binning=1
Capture Area=800x600 Colour Space=RGB24 Temperature=34.8
High Speed Mode=On Turbo USB=80(Auto) Frame Rate Limit=Maximum
Gain=200(Auto) Exposure=0.0031
White Bal (B)=99 White Bal (R)=60 Brightness=1 Gamma=50
Subtract Dark=None

 

ムービー

撮影情報:[ZWO ASI174MC]
Pan=648 Tilt=368 Output Format=AVI files (*.avi) Binning=1
Capture Area=640x480 Colour Space=RGB24 Temperature=39.5
High Speed Mode=Off Turbo USB=80(Auto) Frame Rate Limit=30 fps
Gain=200(Auto) Exposure=0.0031
White Bal (B)=99 White Bal (R)=60 Brightness=1 Gamma=50
Subtract Dark=None

*感度の高さとノイズの少なさとお手軽さがCMOSカメラのお薦めポイントだと思います。パソコンをお持ちの方なら簡単に撮影できます!

 

 

ZWO-製品価格表&スペック表

ZWO社には様々なCMOSカメラのラインナップがあります。その中でもKYOEIお薦めの機種についてご紹介します。これらはなるべく在庫を切らさないようにストックしています。

 

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  ASI174 ASI178 ASI290

価格(税込)

MC(color)/MM(mono)

MC:78,900円

MM:78,900円

MC:48,600円

MM:52,600円

MC:46,000円

MM:52,600円

推奨

1.星雲星団

2.惑星

1.惑星

2.星雲星団

1.惑星

2.月

解像度

1936×1216

235万画素

3096×2080

644万画素

1936×2080

212万画素

イメージサイズ 1/1.2inch 1/1.8inch 1/2.8inch
ピクセルサイズ 5.86×5.86μm 2.4×2.4μm 2.9×2.9μm
裏面照射      〇    〇

チップ面/プロテクト

ガラス面コート

 ー

MC:AR/IRcut

MM:AR/AR

MC:AR/AR

MM:AR/AR

現在の売れ筋は、ASI178やASI174に主流が移ってきています。1年前だとASI290がもてはやされていましたが、CMOSカメラのようなデジタル製品の技術革新はパソコンと同じくとても早いと言えます。性能アップしても価格はそのままみたいな感じです。

ということは・・CMOSカメラで天体撮像にトライしてみたい時に売れ筋製品をゲットする・・これはパソコンと同じ考え方ですね!

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*ご注文は店頭またはお電話のみお受けしています。(2017年5月現在)

 

ZWO-イントロダクション2

動作チェック

KYOEIはZWO製PCカメラについて、出荷前に動作チェックを行っています。

・外観チェック ・パソコンとの接続動作チェック ・ブロアー処理など。。。

デジタルグッズの輸入品であるがゆえ、お客様が安心して購入いただけるように社内サポート体制を取っています。

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マニュアル

PCカメラにはKYOEIオリジナルの操作マニュアルをお付けしていますので、初心者の方でも簡単に使いこなすことができます。制御ソフトやドライバーソフトのインストールはもちろんのこと、簡易的ではありますが天体の撮像やオートガイドの方法までご説明しています。

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このマニュアルには画面イメージを豊富に織り交ぜているので、視覚的に分かりやすく構成されています。PCカメラの操作はもともと簡単なので、日常的にパソコンを使われている方であればマニュアルを一読するだけでご理解いただけると思います。

(*ZWO製品は店舗での販売になります。2017年5月現在)

ZWO-イントロダクション1

1年以上前から取り扱いを開始しているZWO社のPCカメラについてそっと語っちゃいます! 

PCカメラは、月、惑星、星雲星団までパソコンを使って超高解像度な画像を撮像するカメラとして最近脚光を浴びてきています。一昔前に流行った冷却CCDカメラよりも段違いの高性能、そしてお値段も数万円からの驚愕の低価格。これは広角アイピース1本の価格と同程度なのでお財布にも優しく、是非とも試していただきたいなぁと感じています。

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KYOEIでは実機を店頭のショーケースの中に展示しています。ご来店いただければ手に取って見ることが出来ます。また売れ筋商品の在庫も切らさないようにしています。

PCカメラは搭載されているCMOSチップの種類によってその特性がさまざまです。スペック表をご覧になって確認したいことなどございましたら、担当スタッフへなんなりとご連絡ください。

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プリンタードライバーのインストールをしたことがあるパソコンユーザーであれば、PCカメラは簡単に使いこなせると思います。つまりPCカメラはパソコンの外部周辺機器だと捉えていただければ、その動作環境や接続について把握しやすいと思います。

(*ZWO製品は店舗での販売になります。2017年5月現在)

QHYCCD-撮影リポート

QHYCCD社製のQHY5Ⅲ290Cを先日導入されてテスト撮影された、ユニテック株式会社K氏のブログをご紹介します。手探り状態での撮影とはいえ、PCカメラの潜在能力の高さに満足されている様子が分かります!

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QHY5Ⅲ290C:イメージセンサーに裏面照射タイプのSony IMX290 Exmor Rセンサー(2メガピクセル)を採用。高感度と、極めて低い読み出しノイズを誇る、惑星撮像に威力を発揮する新しいCMOSカメラです。特筆すべきはピクセルサイズが2.9×2.9ミクロンと小さく、解像度の高い画像を得ることができます。

 

QHYCCD-撮影モデル

パソコン+PCカメラ=ディープスカイ

パソコンを活用して、渦を巻いた銀河や星雲や星団などの天体写真をお気軽に撮影して、インスタグラムやフェースブックなどに掲載するような遊びにトライしてみたいという方にお勧めなのが、QHYCCD社のPCカメラ(撮影モデル)ではないでしょうか!

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特長

お薦めのポイントを以下に列挙すると。。。

  1. 基本的には動画で天体を撮影→写りの良いシーン部分を使用
  2. 安価なものは3万円台からラインナップ
  3. PCカメラのハード製作とコントロールソフト製作は別会社→ 低価格化
  4. 小型軽量コンパクト省電力→PCのUSBから電源供給

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CMOSチップに超高感度の裏面照射タイプや低ノイズタイプが採用されたこと、そしてUSB3.0の採用によりデータ転送速度が極めて速くなり、淡くて暗い天体を容量が大きな動画でも撮影することが可能になりました。つまり動画で数1000フレームを撮影したデータの中から写りの良いシーンを切り出して、それをスタック編集ソフトで重ね合わせて静止画を作成します。パソコンとCMOSチップの技術革新により、10年ほど前では考えられなかった新しい天体の撮像方法なのです。

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フルサイズチップ登場

銀河や星雲や星団などの天体写真の世界では、広い写野のCMOSチップが大きなアドバンテージになります。5万円前後の普及タイプは1/1.8インチや1/1.2インチ、10万円前後の中級タイプはAPS-Cサイズ、最近では画素数3600万画素のフルサイズ(上記写真)のチップまで用意されています。

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コントロールソフト

これらのPCカメラをコントロールして動画や静止画を撮影するソフトウェアは、メーカーからはフリーウェアのソフトを使用することが推奨されています。一例として上記のスクリーンショット”SharpCap”の初期画面を掲載しておきます。このソフトウェアは使いやすく、PCカメラのハードウェアの進化にも柔軟に対応進化しています。筆者もお勧めのPCカメラコントロールソフトウェアです。

遊び方の提案

パソコンでワードやエクセルを使ったことがある人なら、これらのPCカメラはすぐに使いこなせるようになると思います。パソコンから天体望遠鏡やPCカメラをコントロールして、新しいスタイルで星空ライフを楽しんでみませんか!