ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ

新製品情報はもちろん、機材のテクニカルガイドや、webショップには掲載できないブログだけの限定情報など、裏表織り交ぜてぶっちゃけます!

皆既月食タイムラプス!

皆既月食をタイムラプス撮影してみました。(ムービーは18秒)画面右上にオリオン座、そして中央には冬の大三角も写っています。

当日の夕方の天気予報では月食は曇って見えないと言われていたのに。。予想に反して東京でもとても綺麗に見えて感動しました。諦めない心が必要かもしれませんね!

皆既月食なう!

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いま現在の皆既月食です。

夕方の天気予報では日本は全国的に曇りで、皆既月食は見られないと言っていたのに… 仕事から帰宅して、慌てて三脚の上にカメラを取り付けて撮ってみました🌖

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いやー双眼鏡で見る透明感のある赤銅色の皆既月食は、やっぱりすばらしいですね!

今回はスーパーブルーブラッドムーン。ブルームーンでもあるので、見た人たちの願いが叶うといいですね(^^)

標準ズームレンズ+CMOSカメラでオリオン座を撮ってみました!

望遠鏡や追尾装置などの天体撮影システムを使わないで、お手軽に何が写せるのか試してみました。ご覧のように普通の標準ズームレンズ(Nikon 28-105mm f3.5-4.5)+カメラアダプタ赤外線カットフィルターCMOSカメラ(ZWO社ASI294MC)+カメラ三脚のシンプル撮影システムです。

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以下のムービー(7秒)を見て下さい。映像は明るさやトーン調整など無修正です。追尾装置もないので星が動いていくのがわかります。また動画なので星のきらめきも見ることができます。学校や公共機関での星空観望会にも活躍しそうです。

撮影情報:撮影日(2018/1/23)撮影地(東京都国立市(JR中央線脇の明るい住宅街))

映像の前2秒 ・露出1.3秒 ・Gain=520 ・レンズ焦点距離50mm付近

映像の後5秒 ・露出0.9秒 ・Gain=470 ・レンズ焦点距離105mm

パーツの接続は以下の写真のようになります。1.カメラアダプタの中に赤外カットフィルターをねじ込む 2.そのカメラアダプタとCMOSカメラを接続 3.カメラレンズを付けて、三脚にしっかりと固定 4.CMOSカメラとPCをUSB3.0ケーブルで接続

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まず星空をレンズの広角側で撮影すると、オリオン座の全景をPC画面で見ることが出来ます。(このときは9等星まで写っていることを確認しました。)つぎに撮影したい対象天体を写野中心になるように三脚で位置調整します。あとは撮影ソフトウェアで撮影スタートすればOK。

こんなにお手軽なシステムでオリオン座大星雲(M42)の形や色まで動画で見ることが出来るので、これからの星空観望スタイルも変わって来そうな予感がしますね!

CMOSカメラとPCは簡単接続!

CMOSカメラで天体撮影にチャレンジしてみたいけど、PCとはどうやって接続するの…というご質問に分かりやすくお答えいたします。

1.下写真のように付属のCD-RまたはメーカーのホームページからCMOSカメラをPCに認識させるためのドライバーソフトや撮像ソフトウェアをインストールします。

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2.ご覧のようにPCのUSB3.0端子にCMOSカメラを付属のケーブルで接続します。CMOSカメラの電源はUSBから供給されます)

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3.インストールした撮像ソフトウェア(ここではSharpCapでご説明)を起動します。

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4.するとCameras項目のプルダウンメニュー内に、接続されたCMOSカメラが自動的に認識されてそのCMOSカメラ名が表示されます。それを選択するだけでPCとCMOSカメラは接続完了となります。

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5.下写真がSharpCapでの接続直後の表示画面です。最下欄のイエローマーカー部分を見て下さい。これは(現在:13.5fps => 13.5フレーム/秒で撮影画像がPCに転送)という意味になります。接続されるとすぐに、動画のように撮影画像が表示されます。ちょうど一眼レフカメラのライブビュー画面と同じです。

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 6.上写真はQHY174C、下写真はASI294MCとの接続画面です。特筆すべきは、SharpCapは接続されるCMOSカメラの機種に応じた設定項目内容(右欄)が表示されることです。たとえば冷却温度を設定する「Thermal Controls」が上の冷却タイプのQHY174Cでは表示されますが、下の非冷却タイプのASI294MCでは表示されません。

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ZWO製CMOSカメラがたくさん入荷してきました!

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最近とても人気のある新機種CMOSカメラのASI294MC-Pro(冷却モデル)やASI294MC(非冷却モデル)、そして定番機種であるASI224MCASI290MCなどの在庫補充分が入荷してきました。さっそくPCに接続しての出荷前テストとブロアリングを実施しました。

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この冬から春に向けての散光星雲や系外銀河の撮影に向いているASI294シリーズ。およびこの夏の一大イベントである火星の大接近にお薦めのASI224MCやASI290MCなどなどが揃って、いまなら即納です!

オートガイダー入荷しました!

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いま大人気のオートガイダーQHYCCD社QHY5LⅡMがたくさん入荷してきました。

少し前まではオートガイドはちょっと扱いが大変そうで、うまく動作するのかなぁといった感がありました。でもこのオートガイダーCMOSカメラの登場で、天体写真のオートガイド撮影はとても簡単になり、もはやポピュラーと言っても過言ではないでしょうか!

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なんと言っても小型軽量省電力タイプであり、CMOSチップを構成するピクセルサイズが3.75μm×3.75μmと小さいため、驚くほどのガイド精度を発揮してくれます。つまりそれは焦点距離の短いガイド鏡筒で済むことを意味しているのでQHY5L-ⅡM+ミニ・ガイドスコープセットなどを使うことで天体撮像望遠鏡システムがコンパクトになります。

電視三昧…ZWO社ASI294MC!

昨晩(12月23日)は楽しかったです。夕方から外に出ていたのですが、19時ころからどんどん雲が多くなってきたので諦めていたのですが、22時過ぎにまた外に出てみると、なんと雲がほとんどなくなり晴れ渡っています。やっと新カメラでテストが思う存分できそうです。星はそれほど多くは見えないので透明度は大したことないですが、赤道儀をセットして準備を始めました。

場所とセットアップは先日と同様、自宅の庭で新CMOSカメラASI294MCをつけたFS-60QAdvanced VXに載せています。口径は60mm、焦点距離は600mmのF10になります。 

まず試したのは先日の最後に雲がかかってしまったM42、オリオン大星雲です。4秒露光で、16回スタックです。淡いモクモクまで見え始めていて、もう前回よりも圧倒的にすごいです。これでわずか総露光1分ちょいです。ASI294MCのポテンシャルがわかる一枚です。恒星の飛び具合(ASI224MCに比較して)もかなり改善されているのがわかります。

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次に、バラ星雲です。以前のASI224MCの結果と比べると飽和は抑えられていて、色も自然ですが、かなり暗くなっています。これはSharpCapの新機能のトーンカーブ調整であわせているためで、画面のコントラストなどの調整がなくなっているからです。明るさを出したい時もあるので、トーンカーブのみでなく画面調整の項目も残しておいて欲しかったです。

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続いて馬頭星雲と燃える木です。これも以前と比べると明るさが足りないです。明るさが足りない理由の一つがやはりノイジーということもありますが、今回はスタックを重ねることができなかったことも原因の一つです。冬場で寒いので、StickPCに繋げてリモートで家の中から接続してます。接続自身は多少の画質劣化はあってもそれほど問題はないのですが、それよりもStickPCのUSBの転送速度のせいでしょうか、フレームレートが高すぎて取り込みを落としている可能性があるとの警告がしょっちゅう出ています。実際、結構な率で取りこぼしや、アラインメント失敗が起きています。これは実際に外でまともなPCに接続して直接見ていた時には気づかなかったことなので、やはり電視にはSrtickPCは少し非力なのかもしれません。

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(下写真の左上画像)オリオン座星雲内で、M78です。実は自分で見るのは初めてです。別れている様子はなんとかわかりますが、細かい構造はさすがに厳しいです。

(下写真の右上画像)M45、すばるは結構進展がありました。自宅で星間分子雲がこれだけ見えたのは初めてです。

(下写真の左下画像)クラゲ星雲です。さすがに淡い天体は厳しいです。

(下写真の右下画像)ペルセウス座の二重星団です。星団は比較的電視に向いているかもしれません。もう少し露光時間を伸ばすなど、まだ工夫の余地がありそうです。

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(下写真の左上画像)続いてモンキー星雲。これもバラ星雲やクラゲ星雲と同じくやはり暗くて色が薄いです。結構露光時間を取ってもこれなのでリアルタイム性という観点からいくと厳しいかもしれません。口径の大きい鏡筒を試してみたいです。

(下写真の右上画像)M1、カニ星雲のリベンジですが、前回とあまり変わりありません。今回も結構拡大しています。やはりこの口径の鏡筒ではこれくらいが限界か。

(下写真の左下画像)午前3時過ぎ、夜も更けてきた最後の方はもう春の星座になってきます。系外銀河です。「マルカリアンの鎖」と呼ばれるM84、M86、M87周りです。NGC4402, 4388, 4413, 4425, 4435, 4438, 4461なども見えています。このころになるとまた透明度が悪くなってきて、星が見えにくくなっていました。それでもこれくらいは見えるので結構驚きました。

(下写真の右下画像)富山は海に面している北のほうが街なので、北の空は明るくてこれまでほとんど見たことがなかったのですが、夜中で街灯りも多少はマシかと思い、少し見てみました。下はM106、りょうけん座の渦巻銀河です。腕の様子も多少見えています。他にもNGC4217やNGC4220も写っています。色がつかないので電子のメリットは半減しますが、それでも光害の中、系外銀河も意外に視えるようです。

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(下写真の左上画像)午前3時半過ぎ、風が強くなってきました。フクロウ星雲を狙って見ましたが、光害と風でかろうじて穴二つが見えているくらいでしょうか。風で赤道儀が揺れているというよりは、繋がっているケーブルの揺れのようです。

(下写真の右上画像)最後の最後で真北のM81を見てみましたが、さすがにこの方向は厳しいみたいです。空も透明度が相当悪くなっていて、外に出るとほとんど星も見えない状況でした。

(下写真の左下画像)少し時間を戻して、同じ日の夕方過ぎにオリオンが登り始める18時半ころにSIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmにしてASI294MCに取り付けて見てみました。焦点距離が短いので星の数は大したことないですが、かなり広い範囲を見渡せます。ヒアデス星団、すばるがはっきり見えています。雲があるのと、透明度もよくなかったので目ではすばるがやっとぼやーっと見える程度でしたが、PCの画像を通すとはるかに星の数が多くなります。WideBino28で見た時と同等か、それ以上でしょうか。複数の星座が一度に見えるので、星座をみんなでトレースしながら確認するのとかに使えるかもしれません。

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今回のまとめ
やはり全般に暗いというのが挙げられると思います。特に淡い天体は厳しいです。この面積のセンサーを有効活用するためには、できるだけF値をキープしたまま鏡筒の口径を大きくする必要がありそうです。
とにかく昨晩は久しぶりに晴れた空を満喫してかなり満足でした。後日、fitsで保存した画像を加工したものも比較してみます。そこそこ見える画像になるのか、それとも全くダメなのか。もし撮影の道がひらけそうなら、次はノイズを最適化して、ガイドで長時間露光でしょうか。

(このコンテンツは、ほしぞloveログのSamさんに許可を得てアップしています)