ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ

新製品情報はもちろん、機材のテクニカルガイドや、webショップには掲載できないブログだけの限定情報など、裏表織り交ぜてぶっちゃけます!

QHYCCD社を訪ねました!

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QHYCCD社オフィスは閑静な北京郊外に位置しています。広々とした複数のフロアに営業部門、開発部門、生産部門、倉庫部門などがあります。1年ぶりの訪問に社長及び各部門スタッフがKYOEIを温かく迎え入れてくれました。感謝感謝です!

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既存の製品や新製品についてKYOEIからの提案を交えて、今後の展開を話し合いました。

また新しいスタッフとも直接会って親交を深められたので、日本の皆さまへのサービス向上もより迅速に提供できると思っています(^^)

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使いやすくて革新的な製品がこれからも続々とリリースされそうなエネルギーを感じました。

ZWOを訪問!

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ZWO社にお邪魔しています。社長やスタッフの方々と久しぶりに再会して、とても有意義な時間を過ごしました。

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 これからも続々と魅力的な新製品を開発中とのこと。楽しく快適なCMOSカメラライフを皆さまにお届けできるように、打ち合わせを重ねそして親交を深めてきました!

大型低温重力波望遠鏡KAGRAを見学して来ました!

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岐阜県飛騨市にあるKAGRAを見学できる貴重な体験をして来ました。来年の本格稼働に向けて調整が進むKAGRAの見学は今年が最後かもしれないとのこと!

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KAGRAの入り口トンネルにはたくさんの見学の方々が。みーんな重力波について興味津々な面持ちです。アインシュタイン相対性理論や測定器レーザーについて丁寧で分かりやすい説明をKAGRAスタッフから聞かせていただきました(^^)

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つまり、巨大なブラックホール同士が衝突した時や超新星が爆発した時などに発生する衝撃波が時間と空間を歪めて、地球の物質も変形させる。その変形した数値を測る超大型超微少なモノサシがKAGRAだそうです!

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このレーザーチューブは長さ3,000mもあります。

なにはともあれ、日本の科学技術の最先端を垣間見た感じがしました🤗

レボリューションイメージャーは超簡単!

電視観望をお手軽に楽しむことができるレボリューションイメージャー(Revolution Imager)の簡単な接続方法と実際に観望したモニタ画面をご紹介します。星雲や銀河の形だけでなく、色彩までも堪能することが出来ます! (収録:1分17秒)

使用した望遠鏡は口径15cmシュミカセ(f10)です。付属の0.5倍レデューサーを接続して焦点距離750mmにしました。経緯台追尾で楽ちん電視観望でした。

凄いぜ「ASIAIR」!…vol.2

ASIAIR撮影手順(続編):

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3.Plate Solving(天体位置解析機能)はASIAIRの肝になる素晴らしく快適な機能と言えます。この機能を使うと、撮影したい対象天体を小さいCMOSチップの写野の中にきちんと導入してくれるのです。いままでに天体撮影の経験がある方には、そのありがたい機能に驚愕すること間違いなしです! 天体自動導入後の試撮の写野にその天体が無かった時の、あの重苦しい雰囲気と無駄な時間から解放されるのです。

ピント調整後にプレビューモードを選択して、露出2秒+ゲイン値120+ビニングMaxくらいの設定でとりあえず1枚撮影します。画面左にあるPlate Solveのアイコンをクリックして数秒待つと、上の写真のように天体位置解析結果(プレビュー撮影画像の正確な中心位置座標(赤経、赤緯、他))が表示されます。そのウインドウの右下にあるSync Mountをクリックすると、その位置座標値がSkySafariにリンクされて、望遠鏡が向いている正確な位置をアプリ上で指し示してくれます。

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画面左(十字線が望遠鏡の正確な位置座標に移動)→画面右(撮影天体を自動導入)

タスクをASIAIRからSkySafariのアプリに切り替えて、撮影したい天体を再度自動導入します。この場合、補正移動量が小さいので導入精度は高くなります。

裏ワザ情報>> このPlate Solving機能を活用すれば、極軸が適当でもOKです(笑)

 

4.オートガイドもASIAIRの機能の一つとしてスマホからすべてコントロールされます。

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Guideアイコンをクリックしてオートガイド画面に。適切な露出とゲイン値を設定して繰り返し撮影する。画面上にいくつかの恒星が見えるようにガイドスコープのピント合わせを行う。気に入ったガイド星をタップしてキャリブレーションをスタートさせる。その後、自動的にオートガイドが始まる。

 

5.撮影はオートランモードで設定した撮影パラメータに基づいて実行されます。露出時間やゲイン値や撮影枚数そしてカラーフィルターホイールを指定できます。

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撮影中はリアルタイムで撮影枚数や撮影経過時間が分かるとともに、撮影された天体画像も手元のスマホ画面で見ることができます。その画像にレベル補正処理を施すこともできます。たとえば望遠鏡から離れた車内やコテージの中にいて、その撮影状況をつぶさに把握することができるのです!

 

インプレッション:

上記の手順に沿って、筆者が実際に撮影した3分×7枚画像をコンポジット画像処理+αしたさんかく座銀河(M33)です。この画像はトリミングしていません。対象が写野の中心から少し右にズレていますが、これがPlate Solvingの誤差になります。こんなに高精度で撮影対象天体が写野に導入されているのにはとても驚きました!

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*誤差はさまざまな要因が考えられますが、Plate Solvingの精度向上はASIAIRアプリのバージョンアップにて近々対応されます。アプリのバージョンアップにてバグを潰しながら性能を改善していく方法は、いわゆるパソコンやデジタルカメラなどの電子機器と同じ考え方ですね。

国立天文台で電視観望やっちゃいました!

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10月27日(土)に東京三鷹にある国立天文台で開催された「星と宇宙の日2018」にKYOEIブースを出店しました。多くの皆さまに電視観望を生体験していただき感謝しています。ありがとうございました!

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薄暮が残り薄~い雲が掛かっていて露がすこーし降りてきた環境下でしたが、KYOEIブース前で電視観望にトライしてみました。

望遠鏡システムは、Vixen FL55SS + iOptron CEM25赤道儀 + ZWO ASI294MC-Pro(冷却忘れました) + ASIAIRスマホで撮影までのすべてのコントロールを行って、30秒露出プレビューで得られたM27(こぎつね座アレイ状星雲)が上の写真です。

このスマホ画面を見ていただいた観客の皆さまからは、「星雲の色までどーして見えるんですか?」、「薄い雲が掛かっているのに星がたくさん見えるのはなぜ?」、「撮影対象天体を小さな写野内に一発で導入補正できるASIAIRのPlate Solving機能は凄い!」などなどと新しい反響をいただきました。嬉しかったです。

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午後7時でイベント終了タイムを迎えるので、こんどは急いでASI385MC + SharpCapのライブスタック機能を使った電視観望に切り替えて、PC画面に写った生の画像を皆さまに楽しんでいただきました。

この時刻になると雲が濃くなり始めて、星雲の姿を見やすく調整するのが大変でしたが、それでも口径55mmの小さな望遠鏡でここまで見えてくるのは驚きでした!

凄いぜ「ASIAIR」!... vol.1

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M33(さんかく座系外銀河)…直径6万光年 距離300万光年

ZWO社製ASIAIRを使ってスマホで制御しながらM33を撮影してきました。

9月に日本へ初上陸した新製品のASIAIRは、一言で表現すると「天体撮影統合デバイス」になると思います。スマホからWifi電波を通じて天体望遠鏡撮影システムをコントロールしながら快適に天体写真を撮影できる優れものです。

撮影情報:

露出:3分×7枚コンポジット ゲイン値:100 冷却温度:-20℃ StellaImage7画像処理

鏡筒(Vixen FL55SS + フラットナーHD)+ 赤道儀iOptron CEM25)+ 冷却CMOSカメラ(ZWO ASI294MC-Pro) + IRカットフィルター + オートガイド(ZWO ASI174MM Mini + 30F4 MiniScope)+ ZWO ASIAIR

撮影地:群馬県妙義山 撮影日時:2018年10月20日 3時40分

 

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ASIAIR撮影手順:

1.天体導入 ➡ 2.ピント調整 ➡ 3.Plate Solving ➡ 4.オートガイド ➡ 5.撮影

 

1.天体導入はZWO社が推奨しているSkySafariをスマホにインストールして操作しました。この天文アプリは3.Plate Solvingを実行する際にも活用します。なおこの段階では、撮影したい対象天体が写野の中に導入されていないままでもOKです。

 

2.ピント調整を行うために、ASIAIRでフォーカスモードを選択して、露出2秒+ゲイン値240+ビニング4くらいで連続撮影しながら、ピント調整を行います。このとき領域ズーム機能を使うと、写っている恒星像のピントのピーク波形と恒星の直径値が表示されるので、短時間で簡単にピント調整することが出来ます。

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フォーカスモードで連続撮影中のスマホ画面のスクリーンショット

続きは近日中にアップいたします。

特に、3.Plate Solving(天体位置解析機能)はASIAIRの肝になる素晴らしい機能です。この機能の恩恵はとても大きくて、天体撮影がきっと楽しくなると思います!