ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ

新製品情報はもちろん、機材のテクニカルガイドや、webショップには掲載できないブログだけの限定情報など、裏表織り交ぜてぶっちゃけます!

簡単操作のASIStudio vol.2 …(惑星撮影編)

ZWO社製CMOSカメラとパソコンとの接続はとても簡単。ご覧のようにCMOSカメラとパソコンをCMOSカメラに付属のUSB3.0ケーブルでそれぞれの端子に接続するだけです。

撮影までの簡単な手順は以下のようになります。

1.CMOSカメラとパソコンを接続(カメラの電源はUSB経由で給電)

2.ASIStudioソフトウェアを起動

3.撮影天体または恒星にピントを合わせる

4.撮影する

 

パソコンにインストールされたASIStudioソフトウェアを起動します。

(インストールはこちらから:Software and Drivers | ZWO ASI (astronomy-imaging-camera.com))

ここでは①惑星イメージング用ソフトウェアのASICapをクリックします。このように撮影する天体の種別によってメニュー分けされているので初心者の方にも安心です。

そして天体の種別(メニュー)ごとに、撮影に必要な項目やその適切である数値範囲がすでに用意されています。どなたでも迷うことなく撮影項目の設定ができるので便利で快適です。

 

ASICapが起動されるとすぐにCMOSカメラが認識されてご覧のような画面が表示されます。自動的に映像の読み込みがスタートするので画面にその映像が映ります。撮影天体にピントが合っていれば、緑色に見えるエリアにその天体像が映ります。ここで露出時間や明るさやコントラストなどを調整すれば、即座に惑星や月面の電視観望ができちゃいます!

 

基本的な撮影設定としては、黄色い丸印の・イメージ項目・コントロール項目に用意されている簡単ないくつかの項目を選択または設定するだけです。しかもそれらの項目や数値は惑星撮影用に特化したものが用意されています。なのでなんだか難しそうなCMOSカメラを使った天体撮影が、ASIStudioを活用することでとても身近で敷居が低くなるのです。

<補足>なお惑星撮影時のポイントとしては、1秒間に読み込むフレーム数であるFPS(Frame per second)値が50~100くらいに上がるようにイメージ項目(解像度)を小さく調節して下さい。

簡単操作のASIStudio vol.1

ASIStudioってZWO社のCMOSカメラを簡単にどなたでも便利に使いこなせる、パソコン用撮影コントロールソフトです。ASIStudioでは、惑星・月・太陽または星雲・星団の撮影だけでなく、画像のスタッキングやヒストグラム調整まで簡単にできます。そして現在も約2か月に1回のペースでバージョンアップが行われて高機能になっていく素晴らしいソフトです。つまり世界中の多くのユーザーさんたちの声を反映して作り込んでいるのです。それが無料で享受できるのでオススメです。

ASIStudioのトップメニューはご覧の通り6つのサブメニューから構成されています。

①惑星撮影 ②星雲星団銀河撮影 ③ライブスタッキング撮影 ④惑星を撮影した動画データから1枚の惑星写真作成 ⑤星雲星団銀河の複数枚の静止画像をスタッキング(コンポジット) ⑥天体Fitsデータのビュアー

➡撮影したい天体の種類によってサブメニューがカテゴライズされているので、入門者の方でも難しい撮影時の細かな設定から解放さるのが大きなメリットです。

 

ASIStudioはZWO社のサイトから自由にダウンロードすることができます。上写真の黄色い〇印のサポート/ソフトウェアのプルダウンメニューからソフトウェアをクリック。

ZWO ASI | Astronomy Cameras (astronomy-imaging-camera.com)

開いた画面のASIStudio項目の右端に用意されているダウンロードをクリック。すぐにASIStudioがダウンロードされます。*特筆すべきはMac OSにも対応しています。

試しに惑星撮影時に使用するASICapを起動します。ご覧のように項目は日本語で表示されますので、直感的に分かりやすく操作性もバツグンです。画面左の黒い領域はCMOSカメラを接続した際に取り込まれた映像が表示されます。

<< vol.2へ続く >>

京都「星をもとめて」で電視観望講座!

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9月18日に久しぶりに開催された「星をもとめて」へ参加してきました。皆さん待ちかねていた関西唯一の星まつりとあってか、おかげさまでKYOEIブース前にはたくさんのお客さまが^_^

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18時から会場内にあるプラネタリウム館で電視観望講座を実施しました。筆者にとってはじめての関西での講座でドキドキしましたが、想像以上の多くの参加者に熱心に聴いていただけました。主催者側から追加講座を要請されて、なんと40分×3本の嬉しい悲鳴です。質疑応答も活発で、また若年層の参加があったのが収穫でした😉

f:id:KYOEI-TOKYO:20220919081237j:image出典:京都新聞 9月19日

 

国際宇宙ステーションをスマホで!

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昨夜19時、都内で開催している星空観測会の最中、国際宇宙ステーション(きぼう)をたっぷりと眼視で堪能することができました。せっかくなのでポケットからスマホを取り出し、手持ちの状態で撮影してみました。北西の低空から現れ➡︎北極星のすぐそばを通って➡︎北東の空へ消えていきました。とても明るいのでどなたでもすぐに認識できました⭐️

f:id:KYOEI-TOKYO:20220917072914j:image図:JAXAより引用

今晩、9月17日も東京では18時14分に再び国際宇宙ステーションを見られるチャンスがあります。

夜空で移動体の観測ってとてもワクワクして楽しいですよね^_^

KYOEI Zoom講座 超入門~電視観望&電視撮影~ episode1 開催いたします!

 参加お申し込みはこちらから: 

https://forms.gle/zGTLszJsBjR5mCzM8

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「KYOEI Zoom講座 超入門~電視観望&電視撮影~ episode1」を以下の日程で開催いたします。
参加を希望される方は、お名前とメールアドレスなどをお知らせください。
 日時:2022年9月17日(土)13:00-14:00
 内容:「超入門 やってみよう電視観望!」 (内容レベル★☆☆☆☆)
 コンテンツ:序章.都心で電視観望

       1.観望会あるある⁉
       2.電視観望の概念 
       3.人気の秘密
       4.電視観望会の開催風景
       5.Q&A
 定員:15名さま(先着順)
 受講料:無料
 担当:村上将之(KYOEI TOKYO、星のソムリエ

 

お申し込み後すぐに確認メールを自動返信いたします。なお環境やプロバイダーにより確認メールが届かない場合がございます。その際はお手数ですがメールにてご連絡ください。


Zoom参加のURLやミーティングIDやパスコードなどを、ご記入いただいたメールアドレスあてに開催の前日までにお知らせします。
前日までにご案内メールが届かない場合は、お手数ですがご連絡ください。

※このZoom講座では、ご参加の皆さまのご質問になるべく答える形式を予定しています。「こんな内容を聞きたい」という要望をご質問欄にぜひお寄せ下さい。
※なお講座では「Zoom」をWEB会議システムとして利用します。受講される方は、事前にZoomの環境をご用意ください。
 
お問い合わせ: 03-3526-3366 または kyoeisangyo3366*gmail.com(*を@に)

参加お申込みはこちらから:

https://forms.gle/zGTLszJsBjR5mCzM8

 

快晴の中秋の名月に「ホッ」🌕

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今晩の満月は中秋の名月🌕 東京でもご覧のようにはっきりとそしてくっきりとお月様を見ることができます。月の海の暗い部分が私には蟹🦀に見えますが皆さんは何に見えますか?

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自宅ベランダにちっちゃなスコープを置いて、それに手で持ったスマホ📱を接眼レンズに押しつけて撮影しました。このスコープはいつもはバードウォッチングで活用している機種なのです。コスパの良いコーワ TSN-501です。

満天の星空を楽しみました…乗鞍高原1

8月下旬の新月の晩に、KYOEIスタッフが星仲間たちと標高2,700mの乗鞍高原で星空浴をしてきました。奇跡的に晴れて頭上には天の川がでぇーんと横たわる環境の下、小さな望遠鏡で電視観望スタイルを活用して銀河や星雲を撮影しました。思いのほか綺麗に写せたのでどうぞご覧ください。

かの有名なアンドロメダ銀河。 230万光年の彼方からの光を捉えた。

アンドロメダ銀河
180s×68枚(計3時間24分)のライブスタック
恵まれた環境も相まって、微光星の数が非常に多くなりました。RedCat51の恒星像はとてもシャープで、淡い部分の色もよくでています。長時間の撮影ができたため、銀河の周辺部が見えるようにする画像処理も無理なく行えました。

カリフォルニア星雲はペルセウス座に位置する散光星雲。

カリフォルニア星雲
180s×20枚(計1時間)のライブスタック
撮影時間帯が遅かったカルフォルニア星雲では、薄雲が僅かにかかっていたため恒星が少し霞んでしまいました。RedCat51はf値が4.9と小さいため、1時間という短い撮影時間の割には星雲や分子雲がよく写っています。

 

この撮影にはZWO社から新発売された「AM5赤道儀」を使ったので、その使用感コメントを列挙いたします。

・極軸の方位方向がよく動くので、極軸調整がしやすい
・ガイドが安定している
・持ち運びが楽で設置や撤収が素早い
・鏡筒のバランスを気にしないので、設置から撮影に入るまでの時間が短い

➡持ち運びが簡単なうえに設置や撮影までの準備が手短にできるため、撮影の度に遠出する方にはとてもありがたい赤道儀だと感じました。また、赤道儀から冷却カメラやASIAIRに電源供給が可能であるため、地面から伸びるケーブルが一本となり快適です。

軽量コンパクトな撮影システムは遠征時の負担を軽減!

乗鞍撮影データ
撮影日時:8月28日
撮影場所:乗鞍岳畳平
赤道儀:ZWO AM5
望遠鏡:William Optics RedCat51
撮影カメラ:ZWO ASI2600MC-Pro
ガイド鏡:ZWO 30F4
ガイドカメラ:ZWO ASI120MM-mini
制御機器:ZWO ASIAIR Plus

撮影温度:-10℃
撮影Gain:100
撮影時間:180s
画像処理ソフト:ステライメージ・Photoshop(+Nik collection)
ダークフレーム:180s×5枚スタックを使用
バイアスフレーム:1ms×50枚スタックを使用

<写真+コメント:KYOEIスタッフ 関根>