ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ

新製品情報はもちろん、機材のテクニカルガイドや、webショップには掲載できないブログだけの限定情報など、裏表織り交ぜてぶっちゃけます!

Quad BP フィルターでモンキー星雲を撮ってみました!

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モンキー星雲:オリオン座とふたご座の間に位置する6,400光年彼方の輝線星雲

新発売のQuad BP Filter(クワット バンド パス フィルター)を冷却CMOSカメラに装着してテスト撮影してみました。この干渉フィルターの特性は、星雲の主要な4輝線であるHα、Hβ、OⅢ、SⅡ付近の波長域のみを透過させます。

撮影システム:Quad BP Filter + ASIAIR + ASI294MC-P + Sky-Watcher EVOSTAR 72ED + iOptron CEM25

撮影情報:3分×8枚コンポジット 冷却温度マイナス20℃ (StellaImage7にてダークフレーム減算、トーンカーブ、レベル補正、その他簡単な画像処理) 撮影地:飯能市

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Quad BP Filterは主要な4輝線付近以外をカットするので、強力な公害カット効果が得られる

モンキー星雲は思っていた以上によく写り、またこのフィルターはCMOSカメラの感度特性との相性もよいのか、通常通りの簡単な画像処理で写真を仕上げることが出来ました。都市部や公害地での撮影におススメのフィルターだと思います。

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撮影した時の望遠鏡システム...スマホを使ってASIAIRで集中管理できるので便利

筆者つぶやき:大気の状態がとても悪い1月27日夜に撮影しました。飯能市といえども、天頂付近から東側は東京方面なので星空は壊滅状態 。そして冬季の気流の乱れが激しくて、オートガイドもなんとかという撮影環境でした(写真の恒星が横に伸びているのはお許しくださいませ)。ちなみに同じ鏡筒に一眼デジカメでフィルター無だと、ISO6400で露出10秒でも撮影画像は白っぽくなってしまいました。