ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ

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満天の星空を楽しみました…乗鞍高原1

8月下旬の新月の晩に、KYOEIスタッフが星仲間たちと標高2,700mの乗鞍高原で星空浴をしてきました。奇跡的に晴れて頭上には天の川がでぇーんと横たわる環境の下、小さな望遠鏡で電視観望スタイルを活用して銀河や星雲を撮影しました。思いのほか綺麗に写せたのでどうぞご覧ください。

かの有名なアンドロメダ銀河。 230万光年の彼方からの光を捉えた。

アンドロメダ銀河
180s×68枚(計3時間24分)のライブスタック
恵まれた環境も相まって、微光星の数が非常に多くなりました。RedCat51の恒星像はとてもシャープで、淡い部分の色もよくでています。長時間の撮影ができたため、銀河の周辺部が見えるようにする画像処理も無理なく行えました。

カリフォルニア星雲はペルセウス座に位置する散光星雲。

カリフォルニア星雲
180s×20枚(計1時間)のライブスタック
撮影時間帯が遅かったカルフォルニア星雲では、薄雲が僅かにかかっていたため恒星が少し霞んでしまいました。RedCat51はf値が4.9と小さいため、1時間という短い撮影時間の割には星雲や分子雲がよく写っています。

 

この撮影にはZWO社から新発売された「AM5赤道儀」を使ったので、その使用感コメントを列挙いたします。

・極軸の方位方向がよく動くので、極軸調整がしやすい
・ガイドが安定している
・持ち運びが楽で設置や撤収が素早い
・鏡筒のバランスを気にしないので、設置から撮影に入るまでの時間が短い

➡持ち運びが簡単なうえに設置や撮影までの準備が手短にできるため、撮影の度に遠出する方にはとてもありがたい赤道儀だと感じました。また、赤道儀から冷却カメラやASIAIRに電源供給が可能であるため、地面から伸びるケーブルが一本となり快適です。

軽量コンパクトな撮影システムは遠征時の負担を軽減!

乗鞍撮影データ
撮影日時:8月28日
撮影場所:乗鞍岳畳平
赤道儀:ZWO AM5
望遠鏡:William Optics RedCat51
撮影カメラ:ZWO ASI2600MC-Pro
ガイド鏡:ZWO 30F4
ガイドカメラ:ZWO ASI120MM-mini
制御機器:ZWO ASIAIR Plus

撮影温度:-10℃
撮影Gain:100
撮影時間:180s
画像処理ソフト:ステライメージ・Photoshop(+Nik collection)
ダークフレーム:180s×5枚スタックを使用
バイアスフレーム:1ms×50枚スタックを使用

<写真+コメント:KYOEIスタッフ 関根>