
「新たにスマート望遠鏡を製作したのではなくて、既存の立派な望遠鏡をスマート望遠鏡化したのがOrigin MarkⅡである」という捉え方がしっくりときます。

非常に淡く観察は難しいとネット上には表記されている天体(見かけは13.5等級)。
セレストロン Origin MarkIIは、2025年10月に新発売された望遠鏡です。この望遠鏡が属するカテゴリーは、最近流行りのスマート望遠鏡です。メーカーさんが名付けているIntelligent Home Obserbatoryとは、なるほど納得のいく素晴らしい機能を搭載した”インテリジェント小型観測所”であると筆者は感動しました。これまで他社のさまざまなスマート望遠鏡を使ってみましたが、そのどれよりも高性能高機能そして使い勝手がよく、ある意味まったく新しいスマート望遠鏡だと感じました。
換言すると、望遠鏡作りに長年携わってきたセレストロンスタッフならびにスマート望遠鏡化に卓越した技術を持ったソフトウェアスタッフのノウハウがぎゅっと集積されたのがOrigin MarkIIだと。そしてそれは痒い所に手が届く、ちょっとメイドインジャパン的な工業製品に触れた感覚ですらありました。
どのような方にお薦めか?
・お仕事が忙しくてなかなか自由な時間が確保できなくても、確実に天体を観望や撮影できて、しかもこの趣味を長続きさせたい人
・いままでのように望遠鏡鏡筒+赤道儀+CMOSカメラ+勉強して技術を習得するまでの時間を合わせてコスト計算すると、このセレストロン Origin MarkIIスマート望遠鏡の価格と変わらないなぁと思っている人
とにかく操作や扱いも簡単で、三脚を広げて、望遠鏡をのっけて、電源をONにして、スマホにダウンロードしたOriginアプリでスタート指示を出せば、約2分後には観察したい天体がスマホ画面に現れてきます。



セレストロン Origin MarkIIスマート望遠鏡は、フィルターワークが楽しい。筆者も電視観望講座でよくお話しするが、対象天体に応じたフィルターを装着することで、圧巻な天体像が得られます。今回はZWO社のDuo Bandフィルター1.25"を使いました。光害地での散光や惑星状星雲のワンショット撮影にはお薦めです。



上左写真:露光時間210秒=3分30秒で淡いらせん星雲がここまで見えてくる。この短時間で写し込めるのは、口径152mmと明るいF値のなせる業。この浮き出てくる天体画像を見ながら感涙状態になる人が今後続出しそうな予感!


撮影したらせん星雲は、星図内のオレンジ色の箇所に位置する惑星状星雲です。撮影時の高度も30度と低くて、あまり良い条件ではありません。また撮影地のさいたま市は地図をご覧の通り、南の方角に東京の街灯の帯が横たわっている場所になります。



同日に撮影したさんかく座銀河
左から露光時間240秒、420秒、3,000秒。街灯広がる住宅地でこんなに淡いメシエ33銀河でも4分も露光するとこれだけ見えてくる。3,000秒もかけると驚くほど鮮明に、そして細かな構造まで描写される。驚愕の世界を簡単快適に楽しめるツールだ!