ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ

新製品情報はもちろん、機材のテクニカルガイドや、webショップには掲載できないブログだけの限定情報など、裏表織り交ぜてぶっちゃけます!

スマホでタカハシFG-Temma2Zの天体自動導入できました!

ZWO社ASIAIRのソフトウェアバージョンが更新されて、ついにタカハシFG-Temma2ZならびにTemma2(Z)をコントロールできるようになりました。天体の自動導入がスマホのWifiで快適にできるのです。(ムービー収録:1分37秒)

システム構成タカハシFG-Temma2(Z) + ZWO社ASIAIR + ASIAIRアプリ + (SkySafari) + タカハシRS232Cケーブル

+ ZWO社CMOSカメラ(どの機種でもOK。ASIAIRアプリを起動するために必要。)

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パソコン無しでスマホWifiからTemma2(Z)が制御できるのは楽しい!

ASIAIR経由でオートガイドもしっかりと機能しました。そしてASIAIRと接続できるということは、Plate Solving(天体位置解析)もできるはずです。近々にテストしてみます。

=>Plate Solving(天体位置解析)も出来ました。千代田区神田にある協栄のオフィスのベランダからばっちり撮影対象天体を導入できました! 導入精度も文句なしです!

撮影協力:スターベース

 

2,000万画素のASI183MC-Pでかに星雲を撮影しました!

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M1(かに星雲)…小口径望遠鏡でもここまで高解像度で撮影!(ピクセル等倍)

先日、東京から車で2時間ほどの八ヶ岳へ出掛けて、新製品ASI183MC-Pでテスト撮影してきました。

撮影システム:ZWO社 ASI183MC-P + ASIAIR + ASI120MMmini(オートガイド) + IR-CUTフィルター + ビクセンFL55SS + iOptron CEM25

撮影データ:3分×7枚 冷却温度-10℃ ダーク補正などStellaImage7にて簡易画像処理

 

ASIAIRにCMOSカメラ、オートガイドカメラおよび赤道儀を接続して、スマホから天体自動導入、プレートソルビング(位置解析補正)および天体撮影まですべてをコントロールして、暖かい車中から撮影しました。Wi-Fiの制御は快適そのものです!

口径55mmの小口径天体望遠鏡+ピクセルサイズ2.4μmの高解像度CMOSカメラで、かに星雲のフィラメント構造がここまで写るとは驚きました。

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撮影システム…ASIAIRからのWi-Fi電波は10m離れていてもスマホでキャッチ!

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ノートリミング画像…ASI183MC-P(5490×3666) + 焦点距離315mm

筆者の感想:ASI183MC-Pはピクセルサイズが2.4μm×2.4μmと小さいので解像度があがり、望遠鏡を大きくしたのと同じ効果が得られるように感じました。望遠鏡システムが小さくなるということは大気や風の影響も受けにくくなるとともに、なによりも撮影のための移動が楽になります。 だからまた撮影したくなります!

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©国立天文台 口径50cm望遠鏡で撮影

無謀ではありますが、国立天文台で20年ほど前に撮影された口径50cmでのかに星雲の画像と、筆者が撮影した口径約5cmのFL55SS望遠鏡の画像を比較しても、まんざらではないなぁと勝手に思っています(笑) 時間をかけてもっと真面目に撮影すればどこまで肉薄できるか楽しみです!


 

ASIAIRアプリだけで天体自動導入OK!

なんとZWO社のASIAIRアプリだけで、撮影したい天体の自動導入およびPlate Solving(位置補正)まで可能になりました。筆者が撮影時に試してみると、とても快適な機能でした。つまり外部有料アプリとのタスク切り替えも必要なく、操作がシームレスで使いやすくなったと言えます!

<<天体自動導入>>

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1.ASIAIRアプリのメイン画面上段にある望遠鏡マーク(Telescope Settings)をタップします。開いた画面の中の「Choose Object」をタップすると、本日のオススメ天体の一覧が表示されます。

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2.たとえばM42(オリオン大星雲)を撮影したい場合、検索ワードにM42と入力してサーチします。するとM42の情報が表示されるので、そこを2回タップします。

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3.画面が元のTelescope Settingsに戻って、M42と表示されるので、「GoTo」をタップします。

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4.すると上写真のようなGoToメッセージや位置座標が表示されながら、望遠鏡がM42(オリオン座大星雲)を自動的に導入します。

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実際の撮影スマホ画面:ASI183MC-P + Vixen FL55SS 露出5秒 4×4ビニング

 

<<位置補正>>

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5.プレビュー写真を撮影して対象天体が写野内に導入されていない場合、ASIAIRアプリのメイン画面左欄にある「Plate Solve」アイコンをタップします。

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6.するとASIAIRアプリは数秒で、現在の写野が天空上のどの位置にあるのかを解析します。表示されたメッセージ内のSync Mountをタップします。あとは前述の3.と同じように「GoTo」をタップするだけで、写野の中心に撮影したい天体が正確に導入されてきます。これは胸がすくような快適さです!!

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M1(かに星雲) 撮影している画像をピンチアウト 撮影日:2018年12月11日

7.あとは上写真のようにオートラン機能(撮影スケジュール)を使って撮影を実行させるだけです。撮影中もスマホ画面から撮影画像のレベル補正処理が可能なのですぐに撮影画像のチェックができます。また撮影状況やオートガイドの実行状況確認もできる優れものです。

ASICAPが日本語化されてリリース!

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ZWO社オリジナルのCMOSカメラ撮影コントロールソフト「ASICAP」が日本語化されてリリースされました。撮影に関する基本的な機能に留まらず、冷却温度設定やカラーフィルターホイール制御までコントロールできる優れもの。CMOSカメラ初心者の方には朗報です!

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ソフトウェアのダウンロードは、ZWO社ホームページのトップページにある「SUPPORT」→「Software」をクリック。

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開いた画面内のSoftwareの欄に用意されているASICAPの「Download」をクリックして、あとは指示に沿ってダウンロードします。

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PCのデスクトップ上のACICAPアイコンをダブルクリックすると、日本語版CMOSカメラライフがスタートです。

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日本語表示は項目表記および補足説明や各種メッセージまで対応されています。筆者も使用してみて、必要にして十分な機能が網羅されていると感じました。(協力:KYOEI)

QHYCCD社を訪ねました!

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QHYCCD社オフィスは閑静な北京郊外に位置しています。広々とした複数のフロアに営業部門、開発部門、生産部門、倉庫部門などがあります。1年ぶりの訪問に社長及び各部門スタッフがKYOEIを温かく迎え入れてくれました。感謝感謝です!

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既存の製品や新製品についてKYOEIからの提案を交えて、今後の展開を話し合いました。

また新しいスタッフとも直接会って親交を深められたので、日本の皆さまへのサービス向上もより迅速に提供できると思っています(^^)

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使いやすくて革新的な製品がこれからも続々とリリースされそうなエネルギーを感じました。

ZWOを訪問!

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ZWO社にお邪魔しています。社長やスタッフの方々と久しぶりに再会して、とても有意義な時間を過ごしました。

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 これからも続々と魅力的な新製品を開発中とのこと。楽しく快適なCMOSカメラライフを皆さまにお届けできるように、打ち合わせを重ねそして親交を深めてきました!

大型低温重力波望遠鏡KAGRAを見学して来ました!

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岐阜県飛騨市にあるKAGRAを見学できる貴重な体験をして来ました。来年の本格稼働に向けて調整が進むKAGRAの見学は今年が最後かもしれないとのこと!

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KAGRAの入り口トンネルにはたくさんの見学の方々が。みーんな重力波について興味津々な面持ちです。アインシュタイン相対性理論や測定器レーザーについて丁寧で分かりやすい説明をKAGRAスタッフから聞かせていただきました(^^)

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つまり、巨大なブラックホール同士が衝突した時や超新星が爆発した時などに発生する衝撃波が時間と空間を歪めて、地球の物質も変形させる。その変形した数値を測る超大型超微少なモノサシがKAGRAだそうです!

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このレーザーチューブは長さ3,000mもあります。

なにはともあれ、日本の科学技術の最先端を垣間見た感じがしました🤗