最近のKYOEI Zoom講座内でいただくご質問やお客さまからの電話でのお問い合わせで気になることがございます。
「チップサイズが1/3インチの低価格モデルを購入して電視観望を始めたけどなかなか星雲や銀河が見えない(写らない)」との声が。。。
いろいろな原因が考えられますが、その多くはCMOSカメラの小さな写野に天体を導入出来ていないケースがほとんどのようです。ビギナーさんが所有されている一般的な望遠鏡システムでもなるべく苦労なく天体を捉えることができるように、それなりにチップサイズの大きなCMOSを搭載したカメラを選択された方がいいと筆者は考えています。このことは電視観望の快適さと長続きに直結します!
ビギナー向け電視観望のポイントは「楽しく快適」であることです。
子供のころから天体観測をやってきた筆者からすると、望遠鏡視野に天体を導入することは至難の業。 ➡天体自動導入装置の活用➡ その便利な機能ですら快適に享受するにはさまざまな裏技的なことやそれなりの知識や経験が必要になります。それらの知識や経験をビギナーの皆さまに要求するのは本末転倒ではないかと。。。
たとえば、ASI482MCとASI224MCのCMOSチップの大きさ(面積)を比較すると4倍の差になります。つまりASI482MCはASI224MCの4倍もの面積を持っています。これがすなわち電視観望の快適さに直結するのです。見たい天体の導入精度が上がるからです。
以下の2つの画像はさんかく座のM33銀河を例にして、1/1.2インチサイズのCMOSチップと1/3インチサイズのCMOSチップで写野の大きさの差を比較したものです。大きなチップサイズの方が観望したい天体を導入しやすいのがご理解いただけると思います。
CMOSカメラの購入にあたって予算は大きなファクターです。が、電視観望を快適に楽しむためには少し大きめのチップ面積を搭載したCMOSカメラの機種を選択されておくことを筆者はお薦めいたします!
CMOSチップサイズ:
*ASI482MC(11.1mm×6.2mm) *ASI224MC(4.8mm×3.6mm)